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パソコンCPUでの液体金属グリスの脅威とその実例について

以前【パソコンCPUの液体金属グリスにおけるリスクについて考察する】と題したブログを出していますが、その後の新情報が有りますので紹介します。

ご依頼内容

CPUピンの曲りの修理のご依頼を受けた方から
「CPUピンの修理の後、CPUも交換をお願いします」
とのご依頼を受けました。
ソケットはLGA3647(1個のCPUの電極が3647本有ります)
「CPUはアルミホイルに包んでいます、グリスが付いていますので清掃もお願いします」との内容でした。

数日後、ピン修理品のボードとCPUのアルミ巻きが入庫しました。

CPUの開梱取り出し

ピンの修理を終わり、CPUの交換をしようとCPUを包んでいたアルミホイルを剥がした時

【煙のような、ガスのような、ものが漂うのを感じました】???
気のせいかな?と思いつつアルミホイルを剥がすと、そこには驚愕の実態が

それは

アルミホイルが変色し、劣化し、ボロボロの状態でした。ちょうどCPUのヒートスプレッダーの辺りです。アルミホイルは、焦げた茶色になり触れなくても、直ぐバラバラになる状態でした。イメージとしては焼き芋の皮の極薄品💦

更によく見るともう一個のCPUのアルミ包も同じ状態です。

これは何事か?初期の【煙のような、ガスのような、ものが漂いを感じました】の答えが、どうもこれが原因だったようです。

現物の状態は

更にCPUやアルミホイルをよく見ると、グリスを塗布していますが何か違和感のある色。また、非常にキラキラした玉がCPUに貼り付いています。もしかして…。( ゚д゚)ハッ!これは【液体金属グリス】です。

原因は

ここでようやく原因を確定できました。
「液体金属グリスの扱いは非常にデリケートで特性をよく理解の上使用して下さい」
と散々喧伝されていますが、まさにこれが出来ていない為、今回の事例となったようです。

結果

液体金属グリスは【銅製品と相性は良い】が【アルミ製品は相性は悪い】ようです
CPUを梱包から取り出した時【煙のような、ガスのような、ものが漂いを感じました】と説明していましたが、アルミホイルとCPUの付着の液体金属グリスの接触で化学反応が起きていたと推測出来ます、まさにこれが原因だったのです。

危険性について

何か恐ささえ感じます。もしかしたら金属が化学反応を起こし、高温でアルミホイルを変化させていたのか?場合によっては室内の状況では高温になり【発火】の危険性すら感じます。

自分の趣味のパソコンで家を焼く、それは考えたくもない最悪の事態です。

特性を理解して使用して下さい

本当に【液体金属グリス】の扱いには熟知した知識、技術が必要と感じました。
また何気なく「静電気防止はアルミだろ」と安易な判断も危険性大です
くれぐれもご注意下さい。




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